会社で
昔上司だった方が亡くなりました。
亡くなられたのは
1カ月ほど前だったのですけど。
大嫌いだった
その元上司は
私の
社会人生活の中で
一番嫌いな人でした。
サラリーマンをやっていく上で
尊敬する先輩は何人もいらっしゃって
少し苦手な先輩ももちろんいらっしゃって
でも少し距離をおくと
どの方にももちろん
長所や短所があって
ええとこはマネしたいなと思うし
いやいや今の自分でも全然到達していないと思ったり
やっぱりああいうところは絶対にマネせんとこと思ったり
いろいろなんですが
そんななか
こんだけ嫌いになる人おるんかと
思うほどに大嫌いでした。
でもそれがね、不思議と
仕事せーへん、
とか、
ずるい、
とか
そういうことではなかったように記憶していて
でも今振り返ると
一番どこがいややったかというと
権力を利用して
人を採用した
・・・そこに尽きます。
もちろん人は好き嫌いがあるから
どんな人を採用するかは
人によって意見はわかれるわけですが
一番あかんのは
権力があるからって
自分ひとりの価値観だけで
人を選んで採用するのは
あかん!!!
と思うんです。
そのとき、たてついた(笑)ら
「人事は経営の専権事項だ!!(口出すな)」
と言われたことを今でも覚えていて
まじでむかつきました。
てか。
その人が横暴ってだけやったら
彼が他のところに行けばおさまるけど
人を採用してしまったら
その人はずっと会社に留まりますし
人を採用するのは1億円の買い物と言いますけど
いやまじでほんと
そこは慎重になってほしかった、
というのがあります。
そして、結局
その時に採用された人たちは
問題起こしまくりで
今も会社にいるんです( 一一)
まぁそれこそ、ひとですから
長所だってあるのですけど
にしても、ありゃないやろ、
ってことが多すぎて。
その偉かった元上司は
とにかく変わったひとが好きだったので
採用したのもだいぶ変わってる人で
変わってるだけやったらどうとでも化けたでしょうが
まじでヤバめのひとだったりして( 一一)
ほんま、残された我々が苦労しました( 一一)
彼に意見する私は目をつけられ
考課も最低な考課をつけられ
あのときに、
ああ、考課とか昇進とかって
ただ、上のひとに気に入られるかどうかなんだな・・・
と痛感し
そこから、
特に考課が良くても悪くても
昇進してもしなくても
まったく気にならなくなった
ってのがあります。
(そこはありがたいともいうのかしら(笑))
人望が厚いから昇進するわけでなく
仕事できるから昇進するわけでもなく
サラリーマンはほんまに
上に気に入られるかどうか
これがまぁまぁな割合を占めますね。
(もちろんちゃんと見る経営陣もいてはります)
でも、そのときに
「彼が私より先に死んだら
彼だけは、葬式に絶対行かない!」
と決めたことも
覚えています。
なんやそれ(笑)。
こーわ。どんだけ恨んでる( 一一)
でもそんな元上司が
先日、67歳の若さで亡くなったと
そしてもう葬儀は親族で済ませたと
訃報が届きました。
びっくり。
でも、あんだけ嫌いやったのに
思ったのは
嫌いでも好きでも
ひとってこの世からいなくなるんだな、
ということ、
でした。
なんであんなに嫌いだったんだろう
・・・と思えた不思議。
その後1カ月ほどして
先日、
昔一緒に仕事をした関係のある会社の方から
facebookのメッセージで
連絡がきたんです。
「Aさん、亡くなられたんですね」と・・・。
で、
「そうなんです、知らなかったですが
会社退職されたから闘病されてたみたいで。」
と返信したら
元上司の思い出話が返ってきたんですが
驚くことに
元上司とその取引先の方は
実はめちゃくちゃ親しくされたいたそうで。
時々、また別の会社の方と
元上司と3人で
たまに集まって飲んでいたと。
最後にあったのが
奇しくも6年前の今日、だったそうで
facebookにあげた写真を転送してくれました。
たしかにそこには元上司の姿が。
そうだった、このひとは
いつも姿勢がよくて凛として
とっても紳士だった印象・・。
そこに写る上司は
3人の中で1人だけスーツをびしっときめて
相変わらず凛としていました。
そして、もっというと
東京にいる彼のところに
泊まりにきたこともあると。
そして釣書をもってきて
お見合いを勧められたこともあると。
そしてその後、彼自身の結婚式にも来てもらい
奥様と一緒に
元上司の家に泊まりにいったこともあると・・・・。
まじで!
そんな仲良かったん!
発注側と受注側の関係で
そんな仲良くなることあるん!!
もうびっくりしました。
私は、少なくとも
仕事関係の方で
そこまで親しくなる間柄の人っていませんからね・・・・
飲みに行ったり
泊まりあったり
なんやったら家族ぐるみのつきあいやないですか!
はぁ。そうなんだ。
そういえば。
と、思い出しました。
以前、この上司の元で仕事をしていたとき
もめにもめたメーカーの方との話に
上司が出てきたとき
上司がめっちゃまるくおさめてくれたことがありました。
その下の上司は
メーカーを責めまくっていたのに対し
その上司は
メーカーと穏やかに話をし
飲みに連れていって
いきなりそこで仕事がスムーズにいくようになったっていう。
どんな説得の仕方をしたかわかりませんが
あとでメーカーが
当時をふりかえり
「Aさんがいらっしゃったから、僕らもなんとか進められました。
そうじゃなかったら、あれだけの言われように
我慢できてなかったと思います」
とおっしゃっていたんですよね。
はぁ~!!!
と、いろいろ思い出すと
あの上司、
けっこう人の関係を大事にしていたりもしたな~。
家に泊まりにいったことあったというひとが
他にもいたのも思い出したり
グルメだったので
あのお店に連れて行ってもらったとか
よく聞いたな~
などと思い出して。
ひとってやっぱり
いろんな側面あるしな~
上司になったらしんどいけど
距離のあるところで仕事をしていたら
けっこうええひとやったんかもしれんな・・・・
などなど
彼のひととなりを思い出しながら
しばし思い出にふけりました。
確かに私も
彼が上司になるまでは
こんなふうに思うことはなかったし
それなりにわかってくれるひとだなと
思っていたなぁ
ってね。
ひとって
そう思うとほんと
ひとって
結局、残るのは
こうやって
いろんなひととの関わりだったり
誰かの心の中に残るそのひとの姿なんだよね
って。
私が嫌いな上司ではあったけれど
その上司は
けっこうひととの関わりを大事にしていたのかもなってね
思い出しました。
確かにいろんなところに連れていってもらって
ごちそうになったことは多かったような。
(やのにうらまれて気の毒ではある( 一一))
そんなことも思い出しました。
私はなんとなく
他人との関係の中には一線ひくところがあるけれど
きっとその上司も
もちろん一線はひきつつも
ひととの関係をめちゃくちゃ大事にしているところは
きっとあったんだろうなと。
仕事で距離ができたあとに
一度話をしてみたかったなと
でもそう思っても
もう亡くなってしまったらかなわないんだなと
なんともいえない気持ちになりました。
生きているうちに。
生きているうちにやっぱり
生きている実感をもてる
そんな人との関わりを。
ひとのこころにずっとひとは生き続ける。
そんな当たり前のことを
知った私なのであります。
恨んでも嫌いでも
そのひとも私も
誰もかれもが必ず死んで
この世にはいなくなるんだなと思うと
あの気持ちはなんだったんだろうと
いまさらながらに思いながら
目の前の今日を生きる私です。
コメント