ちょっと書くつもりが
またもや私のことなんで
どんどん長くなりまして(笑)
小学校で終わってしまいました。
いやまだあんねん小学校のころのこと。
誰が読みたいねん。
いやそれは、私です(笑)。
1、小学校である先生との出会い
小学校から毎週のように電話がかかってくる。
そんなムスコでしたが、
小学校4年生になったとき、
初めて男の先生が担任となりました。
びっくりしたのは
この担任の先生から
一度も電話がかかってこなかったこと。
こんなことは小学校始まって以来初めてのことでした。
(いったいどんなこども(笑))
そしてある日、ムスコが
本当にぽつりと・・
話してくれたんです。
S先生はな、ぼくの話を聞いてくれるねん。
って。
このまえ、音楽の時間に騒いで、音楽の先生に反抗して叱られたあとな。
音楽の先生が担任のS先生に、ぼくのことを話したらしいねん。
そのあとS先生に呼ばれたから、あ、S先生にも叱られる、と思ったら、
先生、「音楽の時間、なんかあったんか?」「なんか音楽の先生にいやなことがあったんか?」って僕に聞いてくれてん。
これまで、そんなことを聞いてくれた先生はいなかってん。
ぼくの気持ちがどうなのか、って聞いてくれて僕はうれしかってん。
と言いまして。
ちょっとびっくりしました。
私だって、その話を聞いたら、
おいおいまた騒いでみんなに迷惑かけて
何をやってるねん、って
そう思うけれど、
担任の先生は、
ムスコにはなにかしら
音楽の先生に反抗する理由があったのではないかと思ってくれたというんです。
ムスコの気持ちがどうか、
を一番に聞いてくれたということ。
それがムスコには本当にうれしかったようで
でもよく考えると、そうやってまず気持ちに寄り添ってくれる先生がいたら
その先生にはわかってもらえているのだという
その気持ちが子供の気持ちを安定させることにもなり
ムスコは叱られるようなことは
しなくなるんじゃないかと
少なくとも、
この先生を困らせるようなことはしない。
つまり信頼関係ができるというのはこういうことなんだなと。
そう思ったんでした。
実際にこの1年は、ムスコは本当に安定して落ち着いて
親から見ていても、すごく変わりました。
2、私も救われた先生の言葉
そして、毎回ひやひやしながら行く懇談。
電話も全然かかってこないし、
ムスコの話を聞いてると
とてもいい先生だけど
そうはいっても、ムスコはとにかく騒ぐのが大好きだし
やっぱり迷惑をかけているのではないかと
びくびくしながら行ったんですが
先生、会うなり
本当にムスコくんは面白い子です!
ぼくは大好きですね!
とってもいい子です!
まじで~!
人生初めての誉め言葉です。
めんくらってしまいました。
本当ですか!?
私はこれまで、どの先生からも毎週のように電話がかかってきて
あやまってばっかりだったんです。
先生からは電話がないので、大丈夫なんだろうかと思ってました。
ムスコは先生が、いつも自分の気持ちをきいてくれるって
こんなことは初めてのことだと言ってました。
ムスコに寄り添っていただいてありがとうございます!
と言うと、先生、
いやいや、大丈夫ですよ。
あんないい子はいませんよ。
まっすぐで素直で元気で、そして本当に面白いです。
お母さんの愛情をたっぷり受けて、
愛されて大事にされて育ったのがよくわかります!
と、おっしゃったんです。
不覚にも涙がこぼれそうになりました。
これまで、どの先生にも問題児だと、困っていると言われて
おばちゃん先生(子育て経験あり)には
とにかく大騒ぎするんです。
「自分を見てほしい」という気持ちがとても大きいように思います。
お母さんにもっと見てもらいたいんじゃないでしょうか。
愛情不足じゃないでしょうかね。
と言われたこともあるんです。
「自分を見てほしい」という気持ちから大騒ぎする。
それはなんとなくわかる気がしたので
自分がちゃんと見てあげていないからかもしれない。
子どものことが大好きで愛情はたっぷり注いでいるつもりでも
まだまだ愛情不足だったのかもしれない。
と、本当に落ち込んだものです。
そんなの一度や二度じゃありません。
子どもに問題行動があると言われると、
自分のせいだと
自分の何が悪かったんだろうと
親は思うんです。
本当に。
だから、
その担任のS先生の言葉は
初めての
「私をも肯定してくれる言葉」
であり、
私はここで本当に救われたんでした。
ああ、私が愛情不足だったんではない。
ああ、私が見てあげられなかったからムスコが問題行動を起こしていたわけではない。
そしてムスコは
「問題児」なのではない。
わかりますか?
同じ行動を見ても、
ものごとのとらえかたと
人の見方で
ここまでも受け取り方がちがい
対応の仕方が違い
その受け取り方や対応によって
相手(子ども)は変わる。
この先生に教わることは
本当に多かったです。
私自身が自信をもって
「いやいや!私は愛情をたっぷり注いでます!」
「うちの子はいいところがいっぱいある子です!」
って言えなかったことも
結局それもムスコに伝わっていたのかもしれません。
3、そして最後に先生のおっしゃった言葉
そして先生は、
私のそれまでの苦労話を聞き、
また、ムスコのいろんな話をしてくれて
最後にこうおっしゃったんです。
「でも、ムスコくんは、これからも苦労することはあるかもしれません。
日本の社会、日本の学校は、
枠があって、その枠からはみ出る子をよしとしないんです。
枠の中にはめこもうとするし、枠の中に入るのがよいこととされてるんです。
ムスコくんのような子は、これからも
枠にはまらないから、いろいろと言われることはあるし
しんどいこともあると思います。
でも、本当にまっすぐに育った、とてもおもしろくて
相手の気持ちもわかる、本当にいい子です。
それは変わらないでいてほしいと思います。」
と。
今も忘れません。
確かにムスコは、
枠にはまるような子ではなかった。
いまだに小学生のようなところがあって
心配は尽きません。
けど、それを、
でもやっぱおもろいなぁこの感覚。
と、ちょっと客観的にみることができているのは
この先生のおかげなんじゃないかなと
昔を思い出してよく考えます。
そう思うと、親も未熟で
子育ては初めてで
そんななかで、
私自身も親として大事なことを教わった。
そんな風に思います。
だってそれは小学校のころだけじゃなくて
いまも同じだから。
ムスコはいろいろ心配なこともある。
でも、
「枠の中にはまるのをよしとする日本の中において、その枠の中にはまっていないだけ。」
と考えると
ただ、なぐさめられるということだけじゃなく
本当にそれはある。
と思えるんでした。
日本ってやっぱり
安全できれいで譲り合う文化があって
いいところがいっぱいあって大好きだけど
こうあるべきが多すぎて
行きにくい社会であることもまた真理なり。
と思います。
いろんなひとがおってええやん。
いろんな生き方があってええやん。
そんな気持ちを
子育てをとおして教えてもらったこと、
私の大事な財産な気がしています。
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