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ちゃんと本音が話せるひとをもっておくこと

ちゃんと本音が話せるひとをもっておくこと 出会った人

ひっさびさに
昔の上司から連絡がありました。
もう定年された方でして。
「今日会社顔出すから、時間ある?」
って電話が。
他にも仲の良かった方がおられたと思いますが
私に連絡をくださったのがうれしすぎました。

会えてうれしいひと

大昔、一緒に仕事をしていた
大先輩で
私が入社当時、
ディレクターとして活躍されていて
私はそのADとして
あちこちのロケに行ったり
スタジオで手となり足となって働いたり
そしてノウハウもあれこれ教えてもらいました。
お笑い担当とも言われるほど
おもしろい先輩で
社内ではいじられキャラ
「ちょっとぬけてる」愛されキャラやったんですが
社内の皆さんはロケ現場を知らんからいじってますけど
それはそれはすごい人やったんです。

いつもふざけて冗談ばかり言ってるけど
カメラが回ると人が変わり
頭の中でカット割りがさっとできるのか
カメラさんへの撮り方の指示とその判断が
的確かつ無駄がなく速い・・・!
それでいて、タレントさんを盛り上げる・・!!!
タレントさんたちにもタレント事務所にも一目おかれていたんですが
こういうひとほど会社ではなかなか理解されにくいというか。
でも、ほんと。

メーク室での雑談や、カメラ撮影前の雑談が大事なんや!

芸人さんやタレントさんは、本番で話すネタをいつもさがしてる。

そこで話す雑談が本番のネタにつながったりするから

そこでどんな話をして、タレントさんを盛り上げるかが大事!

それで番組は変わってくるんやで!

なんて教えてくれたのはこの方だけでした。
いろんなディレクターの方についたけれど
ただ、「タレントと仲良くなれると関係値ができる」と思っている人が多くて
「番組につながる」という意識をもって
「よい番組づくり」を目指しているディレクター
って
あんまりいなかったように思います。

なので、会社の中では
年をとってもいじられキャラでしたけど
私は絶対的に尊敬してました。

そんな先輩が、定年前に体調不良とメンタル不調になって
最後、ほとんど挨拶もそこそこに辞められたのが
とっても気になっていて。
心配していたんですが
このたび、元気になられて
すっかり昔の先輩にもどられて
会社に顔を出してくれたのでした。
いやうれしすぎやん。

元気になった先輩

いろいろ心配かけたし

おまえにも相談したけど

おかげさまで元気になったからな!

最近な!

なんていうんかな~、楽しいねん毎日。

なんかほんと、楽しくて。
こんな気持ちになるとはな、思ってなかったわ~

って。
今はもう60歳を過ぎてますから、
こんな↑若いディレクターさんみたいな風貌ではありませんけど(笑)
でも、なんだか定年で辞められるときより
若返っておられました。

いや、うれしすぎやろ。

本当にほっとしたし
そんな先輩が見られて
とっても楽しかったです。

ずっと会社人生で、大学出てから60近くまで
番組制作にかかわってきてさ、
いつも忙しくて追いかけられて走り続けてきたやんか。

定年になったらどうなるんやろ、
仕事なくなってどうするんやろ、
ってなんか心配ばっかりしすぎてな、

おかしなってしもたんや。

やめて最初のころはな、

家にひとりでおったら

なんか取り残されたような気がしてな、

すごく落ち込んで。

もう無理や・・って思ってしまったんやけどな。

あるときふっとふっきれてな。

もうええやん、終わったやん、自由やん、ってな

なんか思えたんや。

そしたらな、なんかな、すごく楽しくなってきてな!

絵っていうかマンガみたいなイラスト描くの好きやったからな

(確かにうまかった)

いま、習いに行ってんねん。

また、似顔絵も描いたりしてたらな、雑誌に載ったりして。

で、また似顔絵も習いに行くことにしてん。

そんなんしてたりするとな、楽しくて。

こうやって普通に外を歩いててもな、

ああ~天気がええなぁ~とか
気持ちのいい風やなぁ~とか

川がきれいやな~とか

そんなのを感じてな

ええぞ~。なんか楽しい。幸せやなと思う。

って!!!!

はぁ~!そうなのか!!
ステキすぎやん。

奥様も定年になられて会社を辞められて家におられるそうで
それも大きいのかもですね。

ほんと、そんな言葉を聞けて
先輩がお元気なのもうれしかったし
そして、定年も、引退も
悪くないんやなってね
なんだかすごく、逆に元気づけられたというか
不安を軽くしてもらえた気がしました。

会社員とは

先輩が感じておられることって
なんとなく少しわかる気がして
私も、大学を出て就職して
ADからディレクターをやりましたが
5年間は、家にも帰れず休みもなく
毎日毎日なにかに追われ
次から次へと番組がやってきて
どんなものを作るのかガンガンに詰められて
まぁ~息つくひまもなかったので
子どもができて会社を辞めたとき
そして子どもが産まれて
毎日公園にお散歩に行くときに
なんともいえない気持ちよい日

あ!木の葉っぱが緑や!
とか
葉っぱがどんどん多くなっていく!
とか
あ、日差しが強くなる!
とか
あれれ木が紅葉してめちゃくちゃきれいやん!
とか
毎日毎日ながめる木を見て
ああこうやってゆっくり木を見る時間もなかったなと
四季があるのに全然感じたこともなかったなと

木は青く、川は流れ、空はどこまでも広がって
なんと世界は美しいのかしらと
しみじみ感じましてね。

子どもに教わったなぁ~ってね
思いました。

これが「育休」やったらまたちがったのかもしれません。

名刺のないこわさ、不安もしっかりと感じて
将来の不安もいっぱいで
子育てちゃんとできるのだろうかという
いろんな悩みも抱えながら
でもこの世界は美しく
木の葉はおいしげって紅葉して散っていく
なんとその
揺るがないもののすごさ
そして
無常の圧倒的強さよ。

不安な中だからこそそれを感じるという。

それがね、ぱっと思い出されました。

そしてそれを先輩に話すと
先輩は

そうだ!おまえ、そう話してたな~

覚えてるわ!

仕事辞めたし心配してたんやけどな!

と言うてくれました。
まじで。
覚えてててくれましたか?

辞めてからも何度かお会いしたけれど
きっとこの先輩は
愛弟子の言葉をきちんと聞いていてくれたんでしょうね。

そう、本当に、
家族よりも長い時間一緒にいましたからね(笑)。あのころ。

一緒にロケに行って
ホテルの部屋が一部屋しか空いてなく、
一緒の部屋に泊まったこともありましたよね(笑)
私は全然平気でしたけど(男性として見るわけもない。)
先輩はちょっと戸惑ってましたよね(笑)
でも仕方ないです。ロケのほうが大事。
一部屋であろうが、いいものを撮るためには泊まるしかないんだから。
今じゃ完全アウトですけど。
おかげでいいロケができましたしね。
ほんま、完全な信頼関係があったかなってね
思います。
先輩にほめてもらえるとうれしかったし
必死でよきADになろうと頑張ったな~ってね。

まぁいろんなこと、思い出しました。
普段忘れてるもんですね。

でもほんと、そんな先輩の姿を見られて
言葉を聞けて
なんだかとってもとっても嬉しかったです。
いや~、引退も悪くないよ!ね。

でも残るのは信頼できるひと

こうやって、定年された先輩や元上司から

いろんな話を聞く機会も増えたんですが
定年を迎え、会社の嘱託として残らず

自分で会社を立ち上げたり起業する方もいて
そういう方からは

おまえは何がやりたいねん?

ちゃんと考えとかんと

60すぎたらしんどいぞ!

とか言われるんで
なにもビジョンがないワタシは

ここで、うーん、ってなるんです。
50歳になるときからずーっと考えてるけどな、なんやったら笑。

でも、この先輩は

でもやっぱり思うのはな!

だれでもいいから、だれか、ちゃんと本音が話せる人を持っておくことやで。

信頼できるひとでな。

聞いてくれる人。

俺も、たくさん友達がおるわけじゃないけど、

しんどいときはいろんな人に話聞いてもらったし、

おまえに聞いてもらったこともあったな?

辞めてからも

心配して同期が何度か誘ってくれたりな?

やっぱり、大事なんは「ひと」やで。

ってね~!!

おっしゃったんですよ。
そうです、そうです、そうですよね。

先輩のことは本当に尊敬していたし、
やっぱり大好きやったし
こういうひとのまわりには
ちゃんと信頼できるひとが集まるよねぇって
思った次第です。

なるほど。

何人かの顔は思い浮かびましたけども
会社以外での人間関係。
まぁ少数ではありますが
いてるかぁ・・?とか思いながら
もっといろんな自分のコミュニティを持っておくっていうことが
大事なのかもしれないよなってね
思った次第です。

でも本当に、お元気になられてお話できてよかった・・
この先輩こそ
私の人生の中での大事な出会いだったよねと
改めて思うワタシなのでした。


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