すごい青春を見せられました

３連休、
いろいろしないとあかんことがあって
昨日は１日中、家におりました。

ちょっと休憩、と思って
夕方テレビをつけたらば
なんとちょうど
報道番組の特集が始まったところで。

何気に見ていたら
ムスコが卒業した高校のドキュメンタリーでした。

これ以上に理不尽なことはない

いや～見入ってしまいました。

報道番組の特集など長くて15分程度やろと思っていたら
実に1時間近くの長いもので・・

なんと2年前からの取材・・！
もしやこれは再放送？
と途中で思ったけれどそうではなく
2年以上にわたる取材の中からこのVTRを制作されたらしい。
ムスコの高校はダンスが有名で
そのダンス部の特集だったのですけれど
ムスコが通っていたころから
そうそう、このダンス部はめちゃくちゃハードで
全国大会や世界大会にも出ていて
それこそ、各社テレビ局が取材にきていたなぁと。
でも、最近は、どこの高校も
ダンス部に力が入っていて
あちこちの高校のダンス部が台頭してきていて
あのころほどのにはこの高校のことを聞かなくなってたなって。

でも、また、盛り返していたんですね～！

全国大会への切符がどれだけすごいものか
きっとあのころよりももっともっと競争率は高くなっているから
大変だったと思うけれど
血のにじむような練習の成果で
全国大会への切符が手に入り
そこにむかって頑張る生徒たち。

なんていうかもうこの「がんばる」を見ると
私は涙が出てしまうんですよねぇ。
本当にその思いが伝わってきて。

でも、その、夢にまでみた全国大会の2日前だか3日前に
その高校でコロナ陽性者が出て
数日間、すべての学校活動は中止となり・・・
彼らの全国大会出場も辞退することになった・・・

立ち直ることが一生できないんじゃないかというくらいに
泣き崩れる生徒たち。

いや～これは本当に、あまりに胸が痛かったです。

あの学校のダンス部の練習がどれだけきついか、だけじゃなくて
この全国大会に出るメンバーに選ばれるのが
どれだけ大変なことか
多少なりとも聞いたことはあったので。

その子たちが、そんななかで、3年生になり引退をして

受験勉強をするようになり、
それぞれの道へと舵を切っていく様子。
ムスコのころから在籍する
ダンス部の名物先生の涙と苦悩。

そして、最後の舞台で先生がおっしゃった

「きみたちがこれから生きていく人生の中で

こんなに理不尽な1年はもうきっとないと思う。
でも、この時期を一緒に練習して過ごした仲間は
一生の宝物だと思う。」

という本当に重い言葉が
心にぐっと響きました。

最後の引退舞台で、この全国大会にいくチームのダンスを
フルで流したディレクターの気持ちが
これがまた痛いほど感じられて

いや、本当に素晴らしいVTRでした。

一生に一度しかない高校時代、
この子たちは、死ぬまでこの経験を忘れないと言った。
本当に理不尽な思いをしたのだろうなと。

そしてそれはこの子たちだけじゃない
高校野球はじめ、他にもいろんな場面で
同じような思いをした若者たちがいたのだろうなと

そこに思いを馳せました。

確かに、これ以上に理不尽なことって
人生の中でないのかも、ね。

そしてムスコの高校時代を思い出す

ムスコの高校時代は、

このダンス部の子たちとは全然違うものだったとは思います。

ムスコは陸上部で
楽しく活動させてもらっていて
知り合いのディレクターが
ムスコの高校のダンス部を取材にいったとき

って言ってましたからね(笑)。

あんな、ダンス部みたいなストイックな練習に明け暮れている部ではなかったけれど
でもやっぱり高校時代はなにかしら
一生懸命になることがあって

ムスコは、陸上だけじゃなく
初めての自由に胸をおどらせていた時期でもあったんですよね。

これはもうあのダンス部の感覚とは全然違うけど
親の言うことをある程度聞いてやってきた中学時代とちがって
大人になっていくとは
自由があるんだ！
こんなに楽しいんだ！
ということを学ばせてもらった時期でもあったように思います。

陸上は陸上で、すごく頑張っていたし
でも同時に、体育祭や文化祭に熱中して
あのダンス部のパロディをするためにオールナイトで練習したり
学年横断ダンスチームでの練習に明け暮れたり
なにかしら、
自分が「楽しい」と思うことに没頭できる時間と
それができる自由を勝ち得た
その楽しさが全身からあふれ出ていたのを思い出しました。

そして、あの高校にはその自由があったなってね。
制服がなく私服で
そして校則もゆるいけれど
大きく逸脱するような子もいなくて
なににしても生徒の自主性を重んじるっていう
本当に自由な公立高校でした。

あの高校は
ムスコに本当に合っていたんだなと
それはもうすごく思います。

だからこそ、ダンス部のVTRをみていても
その内容だけじゃないいろんなことに
心が動かされたんだなと思います。

自分が受け入れられ自分らしくあるという体験

結局のところ、
ダンスをしている子たちも
きっと一生の友達ができて
一生忘れられない場所になっていることは確かだけれど
またムスコにとっても
たくさんの仲間ができて
自分らしくいていいんだと思えた場所で
小中学と叱られてばかりいた学校が
高校は、自分を思い切り出して
それが受け入れられた場所だったんだろうなと
そう思うんですね。

いまだにムスコは

とか言うんです。

それは本当にそうなんだろうなって。

あんなに楽しそうなムスコは見たことなかったよなぁって
今でもそう思うんですよね。

枠からはずれた行動をとる問題児であったムスコが
あんなに目をきらきらさせて
いろんないたずらが全部できるような
そんなことを受け入れられる仲間と学校と
あそこで青春時代を過ごせたことは
すごく幸せなことだったんだろうなと思います。

ムスコの通う高校は自由すぎて
普通、大学に入って感じる「自由さ」をあまり感じることができず
「高校時代ロス」が起きるとよく言われてましたが
まさにそんな感じ、

でも、自由が多い中で
創造力が豊かな子が多かった印象なので
やっぱり、後で知ったのは
マスコミで活躍している方々も多いんですよね。

創造力はきっと高校で培われたんだと私は思ってますけど。

そんなこといろいろ
いろいろ思い出す夜になりました。

そして、番組に出てきた彼らは
いま、どこかで大学生しているんだろうなと思うと
その後をまた見たくなりました。
（ドキュメンタリーのすごさはこういうところ。）

やっぱり、誰しも
いろんなドラマを抱えて生きている。

そう思います。

そしてムスコもまた、
北陸の地でひとり
社会人として頑張って生きているんだよなと思うと
ひとの一生はみんなドキュメンタリーやんって
思ったりもします。

さあ、あれが配信されたらムスコに伝えよう。
ムスコはどんな感想を抱くかな。

楽しみです。

※追記　このドキュメンタリーは賞をとったものだったそうで
再放送だった模様です。
いずれにしてもすごいVTRでした！